「世界市場シェアvs国内市場シェア」特集② 〜医薬品&ジェネリック医薬品(後発薬)〜

前回の特集①「携帯電話&スマートフォン」に続き、
今回は、「医薬品&ジェネリック医薬品」についての世界市場シェアと国内市場シェアを見ていきたいと思います。

日本の医薬品市場も、国内プレーヤーがマーケットシェアを多く取っている業界です。
一方で、国内企業の世界市場シェアはそれほど大きくはありません。

携帯電話市場と同様、日本市場に特化して進化を遂げ、
一方で、グローバル規模ではまだ競争力が高くない業界です。

それでは、中身を見て行きましょう。

1. 医薬品


※出所:国内市場シェア(IMS Japan)、世界市場シェア(IMS Health

国内市場も世界市場もともに、1位の企業でもシェアが10%以下という状況で、
医薬品市場は非常に断片化(英語でFragmentedと言います)している市場と言えます。

国内市場では、トップは外資系のファイザーですが、
2位の武田薬品工業と非常に競っています。
上記の国内市場トップ20のうち、国内企業は11社。
シェアでは、トップ20社合計の67.1%うち、日本企業が37.3%を占め、
半分以上のシェアを取っています。

世界市場では、トップ20のうち、日本企業は4社。
シェアでは、トップ20合計55.2%のうち4.6%を占めているに過ぎません。

医薬品市場も、日本企業は、
「国内では強く、海外では非常に弱い」状況となっています。

2. ジェネリック医薬品(後発薬)

それでは次に、最近話題のジェネリック医薬品(後発薬)市場に絞って
シェアを見ていきたいと思います。

まずは、あらためてジェネリック市場の概況から振り返ってみたいと思います。

ジェネリック医薬品とは、
新薬の特許が切れた後に、別の会社が同じ有効成分を使って作った医薬品のことです。
他社の新薬を、合法的に「コピー」して作ることができるため、
研究開発費を大幅に削減することができ、価格が安いのが特徴です。
※詳しい説明は、日本ジェネリック製薬協会のHPをご覧管ください。

ジェネリック医薬品は、価格が安いため、
消費者が薬を安く買えるというメリットだけでなく、
日本の総医療費の約20%を占める薬剤費支出を抑えることができます。

このように「薬を安く買いたい」と思っている人は各国にたくさんいます。
そのため、世界各国で医薬品全体に占めるジェネリックの割合は高まっています。

この図は、世界各国において、
医薬費全体に占めるジェネリックの割合(金額)を示したものです。
韓国を始め、
他の欧米の主要国でもジェネリックが大きなシェアを持っていることがわかります。
一方で、日本は、2010年時点の5%と低く、
2015年でも9%にまでしか達しないと予測されています。

数量ベースでは、2009年時点のデータですが、日本ジェネリック製薬協会のHPで
公開されています。

数量ベースでも、日本ではジェネリックは他国に比べ浸透度が薄いことがわかります。

※発表機関によって日本に数値にはばらつきがあるようです。
例えば、日本ジェネリック製薬協会では、2011年2Qの結果として、
ジェネリックが全体に占める割合は、
金額ベースで9.7%、数量ベースで23.2%と発表しています。

このように、
ジェネリック市場は日本ではまだ存在感が大きくないことが見て取れます。

さて、ここで企業ごとのシェアを見て行きたいと思いますが、
日本国内市場だけに絞ったマーケットシェアのデータがなかったので、
世界市場のシェアだけを見てみたいと思います。


※出所:世界市場シェア(BCC Research

ジェネリックのシェアトップ企業は、医薬品全体の顔ぶれと大きく異なります。
トップを快走しているのが、イスラエルのTeva。
日本ではあまり「テバ」の知名度は高くありませんが、
大正薬品工業を完全子会社化し、日本のジェネリック市場を開拓しています。

2位のサンドは、ノバルティスのジェネリック医薬品事業を担当する子会社です。

この中には、日本企業の名前は残念ながら、ありません。
日本の医薬品メーカーは、
自力でのジェネリック医薬品市場開拓に大きな遅れを取っています。

ジェネリック市場の新興プレーヤーの中には、
インドなど新興国の企業も多く、国際競争はますます激しさを増していきます。 
 
シェアだけを見ていると、
悲観的にならざるをえない、日本企業の世界市場での存在感ですが、
良いニュースもあります。

まずは、国内市場で大きくシェアを分け合い、巨大プレーヤーが少ない日本企業ですが、
ここ数年で、企業合併が活発化し、戦力的な投資を行える体制を整えています。
医薬品業界の国内M&A

また、世界市場への布石としては、
第一三共が、ジェネリック市場シェア8位の
ランバクシー(インド)を買収したことが話題を集めました。
医薬品事業に参入した富士フィルムも、
インドのジェネリック大手ドクターレディーラボラトリーズ(Dr.
Reddy’s Laboratories)と業務提携を行い、
日本のジェネリック市場開拓で協力をしています。

一方で、日本国内のジェネリック専業メーカーである、
日医工、沢井薬品、東和薬品などは財務基盤が弱く、
国内市場を開拓する力や、海外市場に攻め入るには、まだ時間がかかりそうです。

これまで国内市場に焦点を当てて来た日本の医薬品メーカー。
今後の国際競争で生き残るためには、
新興国でどれだけシェアが取れるかが勝負となっていきます。

カテゴリー: 経済・ビジネス・経営 | タグ: , , , , , , , | 1件のコメント

日経主催の国内向けMBA&会計大学院イベント(国内MBAメイン)

日経が6/24に国内MBAの主要学校を一同に集めたイベントを開催するようです。

MBA EXPO 2012 + 会計大学院

参加予定校は、

●グロービス経営大学院大学
●K.I.T.虎ノ門大学院(金沢工業大学大学院)
●慶応義塾大学大学院経営管理研究科(慶応義塾大学ビジネス・スクール)
●千葉商科大学会計専門職大学院会計ファイナンス研究科
●ビジネス・ブレークスルー大学大学院
●一橋大学大学院国際企業戦略研究科
●法政大学ビジネススクール(大学院イノベーション・マネジメント研究科)
●明治大学大学院グローバル・ビジネス研究科
●立教大学大学院ビジネスデザイン研究科
●早稲田大学ビジネススクール
●名古屋商科大学ビジネススクール(大学院)
●中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科)
●中央大学アカウンティングスクール(大学院国際会計研究科)
●HEC Paris School of Management

海外からはフランスのHECが参加するようです。

また、イギリスのビジネススクールの日本での代理店となっている民間企業も参加し、
マサチューセッツ、アストン、ケント、ニューカッスル、バーミンガム、ブラッドフォード、リーズ
の各MBAも会場でブースを出すようです。

僕の古巣のリクルートエージェントの先輩、垣見さんも、
MBAホルダーの転職市場価値の実態についてお話しするそうです。

6月13日締切のようですので、興味のある方は、ぜひ参加してみてください。

カテゴリー: MBA受験生向けアドバイス | タグ: , , , | コメントする

香港のEコマースでワイヤレスプレゼンターが安く買える

今回はちょっとした自分のエピソードをご紹介します。

2週間前に、会議でのプレゼンテーション用に、
ワイヤレスプレゼンター(リモートでパワーポイントを動かせるアイテム)が欲しいなと思い、
日本でいろいろなものを探してみました。

いろいろなメーカーが出しているのですが、
性能の違いなどいろいろわからなかったので、
メーカーのサイトを見てみたり、購入者の口コミなどで比較してみたところ、
LogitecのWireless Presenterシリーズが良さそうな印象を受けました。

しかし、どれも高い。。。

Amazon.co.jpや楽天など、日本のいろいろなEコマースサイトを見てみたのですが、
だいたいどれも5千円以上します。
なかには、1万円以上もする高額なアイテムを買っている人も結構います。

例えば、Logitec Wireless Presenter R800という商品は、
Amazon.co.jpで値引き後でも8,000円します。高い。。。
「ワイヤレスポインター」は使う頻度がそれほど高くないものなので、
1万円近くお金を出す費用対効果をついつい考えてしまいます。

Logitec Wireless Presenterシリーズには、
低価格帯のR400という商品もあるのですが、なぜかAmazon.co.jpでは品切れ。
さらに日本の他のEコマースサイトでも販売がされていません。

それに比べてAmazon.comは安い。
R800でも約62ドル(約5,000円)。R400はなんと33ドル(約2,640円)です。

ただし、Amazon.comのデメリットは送料。
アメリカからの海外郵送で、500円の負担となります。

そんな悩みの中、最終的に見つけたのが、
Alibaba.comが運営する香港のサイトAli Expressです。

とにかく安い。
僕が狙っていたLogitec Wireless Presenter R400が、
商品価格(税込み)でUSD25.11(2,000円)。
そしてこの価格は、海外送料込み!めちゃくちゃ安いです。

この安さ。さすがに心配になり、本当に届くか正直不安でした。
しかし、10日後に無事に到着。
税関を正規に通過し、保険付の国際書留での郵送と丁寧な対応でした。

商品も「ばったもんかもしれない」と心配でしたが、
正規のLogitecのパッケージに入り、説明書なども封がされた状態で入っていました。

Ali Expressは楽天のようなモールなので、いろいろな店舗が出店しています。
同じ商品でも異なる価格のものが複数販売されています。

日本で買うと高い商品が、海外から直接本当に安く手に入ります。
この背景には「円高だから」という声もありますが、
円高だけでなく、海外の販売・流通コストの低さも大きな要因だと考えています。

国内で高いものは、海外のリテールプレーヤーからものを購入できてしまう。

BtoCの流通市場においても、
国内企業の低価格が求められる時代に入って行きます。

カテゴリー: 経済・ビジネス・経営 | タグ: , , , | コメントする

「世界市場シェアvs国内市場シェア」特集① 〜携帯電話&スマートフォン〜

今回から数回にかけて、
様々な製品の世界市場シェアと国内シェアを取り上げていきたいと思います。

日本企業の海外市場での苦戦をよく耳にするようになりました。

しかしながら、日本国内にいるとその「苦境」をあまり実感することがありません。
なぜなら、日本国内には日本製品で溢れているためです。

率直に言って、日本人は日本製品が好きなんだと思います。
それは、日本製品が日本人の指向に合わせて進化して来た成果でもありますし、
日本人が抱く「ジャパン」ブランドの強さの証でもあります。

アメリカでたくさん売れていた、SamsungやLG製の家電。
日本に帰国した際、実家で妻や母親を交えて、どう家電を揃えるか話をしていたとき、
「別にSamsungやLGのでもいいんじゃない。安そうだし。」と僕が切り出すと、
母親は、「え〜、別にあえて韓国のを買わなくてもいいんじゃない?」と返答。
日本人の日本ブランド好きを感じた一コマでした。

しかしながら、日本人が日本企業の海外での苦境を実感できないことは、
海外市場で日本企業が強くなって行かない大きな要因にもなっていると思います。
一言で言えば、「危機感の欠如」というものかもしれません。

そこで、世界市場と日本市場のシェアを今回から伝えて行こうと思います。

1. 携帯電話

まずは、「ガラパゴス」という名が浸透してしまった、
携帯電話市場から見て行きたいと思います。

※アメリカにいる間に、日本の友達から「ガラケー」という言葉を聞いたとき、
最初なんのことだか、さっぱりわかりませんでした笑。


※出所:国内市場シェア(IDC Japan)、世界市場シェア(IDC

日本での首位はシャープ、続いて、富士通東芝。
日本でも人気のアップル社iPhoneが3位に入っていますが、
それ以外はほぼ日本ブランドが占めています。

一方、世界市場では、残念ながら上位5位までに日本ブランドはありません。
かつて世界市 今や上位5位に入ることができません。
韓国勢のSamsungやLGの検討も見て取れます。

2. スマートフォン

続いて、より細かく、
スマートフォンだけに絞った場合のシェアを見て行きましょう。


※出所:国内市場シェア(MM総研)、世界市場シェア(Tomi Ahonen Almanac

スマートフォンでは、国内勢が多数を占めていることがわかります。
一方、海外勢では、アップルのiPhoneが2011年通期で1位となり、
サムスンもNECカシオを抑え、第5位になっています。

世界市場では、ソニーエリクソンのみが辛うじて6位(5.5%)にランクインしており、
それ以外の日本勢はほぼ世界市場におけるシェアは取れていません。
世界では、勢いを失ったかつての王者Nokiaを尻目に、
AppleとSamsungが熾烈なシェア争いを繰り広げています。
台湾のHTCも世界では大きく奮闘しています。

世界市場でシェア争いをするということは、とても重要なことです。
日本では、「シェアの追求ではなく、利益の追求」という言葉が言われ始めましたが、
本質的にはシェアを失うことは、利益率を下げることになります。

その背景には、「規模の経済」があります。
シェアを取れば取るほど、携帯1台あたりの固定費を下げることができ、
それによって、販売価格を下げたり、生じた利益を研究開発費に回し、
将来の競争力の糧にすることができます。

国内市場でシェアが取れている国内勢にとって、日本市場は一種の「安全圏」です。
「日本ブランド好き」の顧客のおかげで、海外勢との競争を避けることができています。
しかしながら、それもいつまで続くかはわかりません。

AppleやSamsungといった海外勢が日本でのシェアを拡大しているということは、
日本人が海外ブランド受け入れ始めたということでもあります。

2012年に入り、日本の各社は生き残りをかけたアクションを起こし始めています。

NECカシオは、
携帯子会社の全従業員の1/4にあたる約500人の人員削減・配置転換を発表。

東芝は、携帯事業からの撤退を発表し、
東芝が保有していた富士通東芝モバイルコミュニケーションズの全株を、
富士通に売却しました。

一方で、富士通は、国内向けのスマートフォンが2011年好調で、
国内市場でのシェアを伸ばしました。
今後の国内市場戦略や海外進出に注目が集まっています。

ソニーは、エリクソンが保有していた
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの全株を買い取り、
新たにソニーの完全子会社とすることで、生き残りをかけた「賭け」に出ました。

シャープは、台湾の鴻海との事業提携の中で、携帯事業でも連携することを発表。
中国市場でのシェア拡大を模索しています。

パナソニックは、スマートフォンでの出遅れと海外市場不振を立て直すため、
国内の生産拠点であった静岡工場での携帯電話製造を全面中止し、
生産をすべて国外に出すことを発表しました。

京セラは、スマートフォンで米国市場に再参入することを発表しています。

海外市場を懸けた争いにどこまで国内勢が本気になるか、
ぜひ国内勢が保有する技術を世界に伝えていって欲しいと思っています。

カテゴリー: 経済・ビジネス・経営 | タグ: , , , | 1件のコメント

中国語会話練習用に良い本を見つけました!

留学から帰って来てからも中国語の勉強を続けているのですが、
課題だったのは、スピーキングをどう向上させるかでした。

一般的に、語学の練習には、
スピーキング、リスニング、リーディング、ライティングが必要です。

僕の場合、スピーキング以外はなんとか方法を見つけていました。

リスニング:ニュースを聞く(とは言っても、内容は確実にはわからないので耳を慣らす程度)
リーディング:友達のフェースブックを読む、友達と中国語でチャットする
ライティング:フェースブックをときどき中国語で書く、友達と中国語でチャットする

しかし、課題はスピーキングでした。

アメリカにいたときは、周りに中国語ネイティブがたくさんいたので、
自然と話す機会を作ろうとすれば、みんなが聞いてくれたのですが、
日本ではあまり話すテーマや相手がいません。
さらに、いきなり中国語レッスンなどにいっても、
まだすぐには言葉が出てこないので、効率が悪くお金が無駄になってしまいます。

そういうことで悩んでいたとき、ふと自分の英語学習のときの様子を思い出しました。

以前、このブログでも紹介したのですが(英語の正しい学習法 <ステップ①>)、
初期の英語学習では、「瞬間英作文」が非常に有効でした。

「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」 森沢 洋介著 ベレ出版
「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」 森沢 洋介著 ベレ出版

これは、日本語の文章を見て、瞬時に英語に訳すという方法です。
これによって、「英語を口に出す」ということが習慣づけられ、
さらに、「文法や単語を知っているのに話せない!」というレベルから、
一機に、「ちょっと間違えても英語が口から出てくる!」というレベルから飛躍できます。

そして、今回、ついにこの瞬間英作文の中国語版を見つけました!

タイトルは「口を鍛える中国語作文」。
初級編と中級編の2冊があり、文法レベルが異なります。僕は両方とも買いました。
近々、「補強編」という3冊目が来週発売されます。

レベルとしては、発音と初級文法が終わっている人向きです。
瞬間英作文のように、「中国語が口から出てくる」というレベルまで向上できます。
ちなみに、簡体字です。繁体字ではありません。

単語力がまだ十分でない方は、すぐには文章を話せないので、
まず「中単三千」というアプリで単語力を鍛えることをお勧めします。
(iPhone, iPod Touch, iPad用アプリ)

一方、超初心者の方は、まずは発音を習うことをお勧めします。
そうでないと、せっかく口から中国語から出てくるようになっても、
相手に通じない中国語になってしまうからです。

ということで、今回は、中国語のおすすめ教材をご紹介しました!

加油你们!很愿望你们享受说中文!

カテゴリー: 留学キャンパスライフ | タグ: , , , , , | コメントする

岩手県釜石市へボランティアに行ってきます

日本では、2012年3月11日に、3.11東日本大震災の1周年を迎えました。

その前後では、あらためて震災時の様子や被災地の現状が報道されましたが、
再び、東京では被災地とは隔絶された生活に戻っています。

2011年3月11日。僕は留学中でアメリカ・アリゾナ州にいました。
Skype越しに日本のテレビを夜通し見ながらも、
被災地に行けないことや、今すぐにでも被災地に飛び込んで行かなかった自分自身に
もどかしさを感じていました。

今年2月に東京に戻って来て、必ず実現させたかったことが被災地入りすることでした。
日本人として経験していない「大事な何か」を、自分自身で感じたかったからです。

そんな中、前職の会社の先輩が3月に、岩手県釜石市のNPOに転職され、
被災地での雇用創出を最前線でサポートする仕事に就かれました。

何か自分にできないことがないかと考え、現地の状況を想像しながら、
できることを打診してみました。
その結果、たまたま現地で英語通訳のボランティアが必要だという連絡がもらえ、
二つ返事で引き受けさせて頂きました。

こうして、念願の被災地でのボランティアができることとなりました。

ボランティアの内容は、現在、被災地を訪れている欧州の大学院生との間の通訳です。
都市計画を専攻している彼らを、現在、日本の各被災地が受け入れを行い、
学生は震災を想定した都市計画を肌で学び、被災地の人々は彼らからアドバイスをもらう
という交流を、インターンという形で実施されています。

今回は、彼らが釜石市での活動のフィナーレとして、商店街の方が行うイベントにて、
通訳を任せて頂けることになりました。

震災から1年が経ち、復興の話もいろいろ聞いていますが、
実際の釜石市の「今」を、この目で見てこようと思います。

釜石市の震災時の様子を知っておこうと、YouTubeを探したら、下の映像が見つかりました。
言葉を失います。

できることはなにかないか。
被災地入りまで1年以上かかってしまいましたが、
今だからこそあるニーズを感じてこようと思います。

カテゴリー: ニュース | タグ: , | 2件のコメント

英語の本はAmazonで電子書籍を買おう!

MBA留学を機に、英語の本を読むことが多くなりました。

当たり前ですが、英語の本が日本語で読めるようになるには、
出版社での翻訳作業などで時間がかかりますし、
日本であまり需要がなさそうだと思われた本は日本語にはなりません。

では、英語の本を、日本で手に入れようとすると、
それが結構高くついてしまいます。
現在、円高なのに、海外の現地価格と洋書の日本価格は、だいぶ違います。

例えば、昨日の池田信夫さんのブログに、
“Before and Beyond Divergence: The Politics of Economic Change in China and Europe”
という本が紹介されていました。

中国と西洋文明の歴史的な大きな流れを記した面白そうな本です。
西洋は中国から資本主義文化を学んだという説を唱えているようです。

この本はまだ日本語訳は出ていないので、購入できるのは英語の原著のみ。

これを日本のAmazon.co.jpでは、4,120円という値段がついています。

一方で、アメリカのAmazon.comでは$38.79で販売されています。
これは、1ドル=85円換算で、3,297.15円です。
さらに、Kindle versionは、$24.75(2,104円)。
日本のAmazon.co.jpよりも2000円以上安い値段です。

Amazon.comでは、このようにKindle versionがたくさん販売されています。
Kindle versionは電子書籍なので、
海外からの輸送量や配送時間を気にする必要はありませんし、
日本のクレジットカードで購入もできます。
Kindle versionは、Kindle専用の端末でなくても、
PC、スマートフォン、iPad、iPod Touchなどでも読むことができます。

電子書籍であれば、本棚がいらないですし、引っ越しなども楽にできます。
どこでも持ち運べて便利です。

そのため、最近では、本をAmazon.comで買うことが多くなりました。

ただ一点だけ、難点があります。それはKindle versionは本が「売れない」ということです。
紙の本であれば、読みあとに本を売り、本をお金に換金できます。
ただし、kindle versionはお金に換金できません。

読み終わったとに本を売りたいと考えている方は、
紙の本を購入した方がいいかもしれません。

カテゴリー: 留学生活セットアップ | タグ: , , , | コメントする

金融情報スマートフォンアプリ「Bloomberg」はすごい!

今回は、僕が愛用しているスマートフォンアプリを紹介します。

Bloomberg

これは、金融業界の人であれば誰でも知っている Bloomberg社提供の無慮アプリです。

Bloomberg社は、1981年にニューヨーク市で誕生した、金融情報配信会社。
今日では、金融に関する世界中のあらゆる情報を収集しており、
各有価証券の値動きやプレスリリース、各国の政治動向や主要な法改正、
各業界に影響を与える事件など、見ていて飽きません。
主に、金融業界のディーラーや機関投資家、投資顧問会社、
ポートフォリオコンサルティング企業などで、
日常的な情報収集ツールとして、利用されています。

Bloomberg社を設立したのは、
元ソロモン・ブラザーズパートナーのマイケル・グリーン氏。
現在は、現職のニューヨーク市市長(2002年から)だったりします。
すごいキャリアですね。

Bloombergは
これまでPC上で会員だけが見られる専門ソフトウェアを提供してきました。
会員料は年間数十万円と高く、
いわゆる「プロ向け」のシステムとして名を馳せてきました。
そのBloombergが、ケータイアプリを無料で提供してくれているのです!

このBloombergアプリの素晴らしい点は、
豊富なニュース量もさることながら、
“Most Read”という本家のPC版でも人気の機能です。
これは、いわゆるプロの人たちの中での人気記事を表示してくれる機能です。
これによって、
そのときそのときプロがどんな情報に注目しているのかを知ることができます。
一般的に金融の情報は量が多すぎて、情報収集にはきりがありません。
これを、”Most Read”というかたちでまとめてくれているのは
本当にありがたいですし、
プロのアンテナの貼り方を知ることができ、とても便利です。

2つ目の素晴らしい点は、各国の国債のYieldを一覧で見ることができる点です。

株価や為替情報と異なり、
国債のYieldはなかなかサイトなどで公開されていません。
これを見ると、
現在、いかにヨーロッパの国債のYieldが高くなっているのかがよくわかります。

また、このアプリでは、主要ニュースを動画やラジオの形式で配信してくれてもいるので、
英語のリスニングの勉強にもなります。

お気づきかもしれませんが、このアプリは英語版のみで、
残念ながら、日本語では読めません。
英語がわからない方のために、
Bloombergの日本法人であるブルームバーグ・ジャパン社が、
ケータイ用のウェブサイトを作ってくれています。
(ブラウザ上で、jpmobile.bloomberg.com
ただ、残念ながら、こちらの日本語版サイトは、
上記にあげた「Most Read」「国債Yield」「動画&ラジオ」の機能はありません。

ちなみに気になる対応機種は、
iPhone | iPad | Blackberry | Android Smartphone | Android Tablet | Nokia
と、日本で使われているスマホをほぼカバー。

なんといっても無料なので、ぜひインストールしてみてください。

カテゴリー: ニュース | タグ: , , , , , , , , , , , , , , , | コメントする

サンダーバードに関するお問い合わせ

最近、サンダーバードへの出願に関するお問い合わせを、
メールやコメント欄にたくさん頂きます。

学校に対する興味を持って頂くことは、僕にとってもとても嬉しいことなので、
今後も遠慮なくメール等いただきたいと思います。

これまでも、校風やカリキュラムに関するお問い合わせ、
合格の難易度や基準に関するお問い合わせ、
面接対策やレジュメ添削に関するお問い合わせなどを頂き、
僕なりの考え方やアドバイスをさせていただきました。

メールは右のプロフィース欄にアドレスが載っていますので、
そちらからお送りください。

また、学校のルールや規則、細かい出願に関するお問い合わせは、
直接、学校のアドミッション(新入生募集部門)に問い合わせて頂いた方が、
正確な回答が帰ってきます。

サンダーバードのアドミッションも、常々、
「アジア諸国からの問い合わせが非常に少ない」と嘆いています。
僕は、「アジアの学生は英語に自信がないからですよ」と答えたら、
「そんなことは気にしてなくていいのに」と笑っていました。
なので、遠慮なく問い合わせていただいて大丈夫です。

アドミッションのメールアドレスは、
admissions@thunderbird.edu
です。

2012年秋入学を希望する方は、出願締切が近づいてきています。
留学生の締切は、3/30です。

頑張ってください!

カテゴリー: MBA受験生向けアドバイス | タグ: , , , | コメントする

日本企業がグローバル市場で勝つための7つの条件

日本に帰ってきて、より日本企業が国外市場で苦戦しているニュースを
よく耳にするようになりました。

そこで、Thunderbirdで学んだことや、アメリカやインドで見聞きして来たこと、
海外の友達とたくさん議論したことなどを題材に、
日本企業がグローバル市場で勝つための条件をまとめてみました。

1. 現地のニーズを何よりも最優先する

マネジメントやマーケティングの世界で必要性が叫ばれるローカライゼーション。
残念ながら、このローカライゼーションは日本企業は苦手のようです。

日本企業は、どうしても国内で成功した経験が忘れられません

国内で必要とされた機能。
国内で必要とされた品質。
国内で必要とされたアフターサービス。
国内で必要とされた製品ラインアップ。

こうしたものが頭から離れられないようです。

状況によってニーズは違うと頭ではわかっていても、
「きっと日本のものを世界はそのうち欲しがるはずだ」という感覚が、
頭から抜けきれない企業がたくさんあるようです。

さらには、「日本で成功したモデルを海外に展開したい!」と
変に意気込んでしまい、海外のニーズに適応せず、固執している企業もあります。

また、新興国市場においては、現地の多くのニーズを無視し、
「とりあえず富裕層を相手に」というかたちで市場への進出を果たそうとする
日本企業の話もたくさん耳にします。

しかし新興国市場の富裕層はごくごく限られた層で、
今後、新興国市場を席巻できるかどうかは、
その下の層をどれだけ取り込めるかに、かかっています。
また、富裕層を対象にした市場は、欧米企業も狙っており競争が激しく、
簡単に勝てる層ではありません。

このような話をすると、「富裕層以外は利益が出ない」という反論をする人もいますが、
これも基本的に考え方が誤っています。
新興国市場を手に入れるためには、彼らが買うプライシングをした上で、
それでも利益が出るように、製品の設計、素材選定、部材選定、量産開発設計を、
あらためてやり直していく必要があるのです。

同じやり方をしていては、低価格ゾーンで利益がでないのは当然で、
それをやり直せるかどうかで、新興国市場で勝てるか否かは変わってきます。

2. 海外法人のトップを現地化する

海外法人のトップをどうしても日本人にしたがるのも日本企業の特徴です。

日本人の方が本国とのコミュニケーションがスムーズにできたり、
日本の考え方を現地に移植するのが容易だという発想はわかります。

しかしながら、現地のニーズを最優先に考えるという考え方に立つと、
日本人より現地の人の方が、顧客の状況や、商慣習などを理解しやすいのは明らかです。

また、日本人を現法トップに据えた場合、
どうしても本社の担当役員や上司の意見を気にしてしまい、
意思決定が遅れ、日本とは違う大胆な業務の変化を起こせなくなってしまいます。

現地のことは現地に任せるという覚悟を本社ができるか、
任せられる現地の人材をトップとして採用できているかどうか、
このあたりが大きなカギをにぎります。

3. 世界市場でのマーケットシェア目標を置く

日本企業の海外進出の様子を見ていると、
その動機がよくわからないことがあります。

ありがちな動機としては、
・国内市場が飽和しているので、海外進出が欠かせない
・アジアの経済発展の波に乗りたい
・競合も中国に進出したので、当社も中国へ行く
などがあります。

しかし、それでは、海外でどのぐらいのシェアをとり、
どのような規模をめざし、どのプレーヤーを競合と位置づけるのか、
これらの問いに答えられない企業はたくさんあります。

ゴールが明確でない事業は失敗します。
これでは、現地法人と本社の意識を合わせ、経営資源を投入することはできません。

世界でもマーケットシェア1位を目指す。
それぞれの進出国でマーケットシェア1位を目指す。

このような気迫が無ければ、海外や現地の企業に気合い負けします。

4. 海外担当役員や海外事業部を廃止する

海外担当役員や海外事業部というものは、
そもそも「国内」と「海外」を別物としてみるという発想から生まれています。

しかしながら、グローバル競争が始まっている中、
販売だけでなく、調達、開発、生産まで含めて、
コスト戦略を考えなければなりません。

そんな中、国内と海外でマネジメントを分けていては、
グローバル規模での最適化を妨げ、競争力を削ぎ落していきます。

昨今の他国のグローバル企業の潮流としては、
製品やサービスごとに役員を置き、その役員が国内も海外も全てみるという体制です。
こうすることで、商品を軸として、新たな市場に展開していくスピードが速くなり、
国を超えた規模の大規模な最適化戦略を構築することができます。

国内と海外に担当が分かれていては、
「日本側が協力しない」「利益率の低い海外事業部が国内の開発部門の労力を削ぐ」
といった相互批判が組織内で巻き起こり、
それを解決するためには、
いちいち役員会議で議論をするしかないという事態となります。

5. 英語コミュニケーションを前提とし社員教育を考える

英語公用語化については、いまだに日本国内で賛否があるようです。

しかしながら、
グローバル体制の中で、組織間のコミュニケーションを円滑化させるためには、
英語を公用語にするのが一番です。
特に、上述したように、現地組織のローカライゼーションを進めた場合、
日本側でも英語対応ができていないと、ますますスピードを遅らせてしまいます。

もちろん、外国人の日本語人材を採用するという方法もあります。
しかしながら、実態として、日本語人材は英語人材よりも圧倒的に数が少なく、
そもそも採用の際の母集団を著しく小さくします。
これでは、語学以外の人材の質の面で、英語公用語企業に太刀打ちができません。

日本企業の中では、海外現地法人内での昇格においても、
日本語能力を必須としているところが少なくありません。
実際にこのような企業では、日本語能力の必要性を感じない現地の優秀層が、
他の英語企業へと転職していくということが起こっています。

サムスンやLGなど韓国の大手企業では、
組織長になるためには英語能力が必須という社内規定があります。
そのため、従業員は必死に英語を学習しています

サンダーバードの企業研修プログラムを受講しているのも、
圧倒的に韓国企業が多く、毎年多くの人が韓国からアリゾナに来て約2週間滞在し、
英語漬けの生活を送るところまで、覚悟を決めた研修も開かれています。

6. 本社の経営陣に外国人を入れる

最終的に海外市場にどれだけの経営資源を避けるかどうかを判断するのは、
本社の経営陣です。

その経営陣が、日本人だけで占められていては、
国外の情勢に敏感に反応できません。

本国の経営陣が異文化を受け入れる覚悟がなければ、
企業内の他の組織が異文化を受け入れたり、
異文化をターゲットにした販売戦略を立てることはできません。

中国で躍進しているレノボや百度は、ソニー元CEOの出井氏を取締役に迎えています。
このように、他国では、外国人が経営に参加しているケースが珍しくありません。

取締役のレベルは難しかったとしても、執行役員や事業部長など、
本社の事業レベルでの意思決定機関に最低1人でも外国人を入れられるかどうか、
このあたりで、企業そのものをグローバル化させられるかどうかが変わってきます。

経営陣やマネジメント層に海外の人を入れられない大きな理由は、
「日本語ができない人がいると会議が運営できない」というものです。
このようなことを言っていては、グローバル市場では勝てません。

国外の市場に適用するために変わらなければいけないのは、
国外の市場や外国人ではなく、日本人自身なのです。

7. 「日本のために」「日本はすごい」と言わない

最後がこの「日本」「日本」と言わないということです。

日本人は常に日本に誇りを持とうとし、日本経済のために頑張ろうとし、
日本企業が海外で名声を挙げるために頑張ろう!と、
士気を挙げようとしていたりします。

しかしこれではグローバル企業にはなれません。

日本のためにと言われて、中国人やインド人やアメリカ人が頑張れるでしょうか。
日本は最高だと言われて、メキシコ人やトルコ人がその企業を愛せるでしょうか。

日本経済のために頑張ると思っていては、その企業は海外市場で強くなれません。

自社の商品や製品を通じて、
国籍を問わず顧客を幸せにしていくんだという意気込みでなければ、
グローバル企業とは残念ながら言えないのです。

これが実際に1年9ヶ月、日本を離れてみて、自分なりに考えたことです。

最後に、韓国企業にどうして日本企業が勝てないのかについては、
以下の本がとてもまとまっていて参考になりました。

日本人でありながら、1990年代からサムスン本体の常務となり、
サムスンの躍進を担って来た吉川氏の著作です。

ぜひ読んでみてください。

カテゴリー: MBA講義内容 | タグ: , , , , , , , , , , , , , | コメントする