世界の労働者人口はいつまで増えていくのか?


昨今、世間の注目を集めている中国とインドという二大人口大国。

日本の数倍もの人口を誇っている両国ですが、
人口はいつまで増加していくのでしょうか。

一方で、日本の人口は減少していっています。
他の国ではどうでしょうか。

そこで、いろいろな国の労働者人口をまとめてみました。
※労働者人口は、計算が面倒だったので、ここでは単純に、
 15歳~64歳の男女人口の合計としました。単位千人。
※出典:Population Division of the Department of Economic and Social Affairs
of the United Nations Secretariat, “World Population Prospects: The 2010
Revision”
、台湾のみ行政院經濟建設委員會データ

まずは、世界の人口大国、中国とインド。

2010年時点で世界トップの中国は、実はあと5年もすると、
労働者人口が減少に転じていきます。
2010年時点で10億人いる労働者人口は、2100年には半減して
5億人のレベルにまで下がります。

中国の急速な労働者人口の減少の背景には、一人っ子政策がありそうです。
出生率を政策によって抑えている結果、著しく人口が減少していくのです。
社会保障政策をどう構築し維持していくのか、大きな試練です。

一方で、インドの労働者人口は2025年あたりで中国を抜き、
そのまま2050年まで増加し続けます。
その後緩やかに減少していきますが、2100年時点でも、
2010年時点の労働者人口よりも数は大きい状況です。
今後のインド覇権の大きな可能性を感じます。

続いて、労働者人口が次に大きいアメリカ、インドネシア、ブラジルを
みてみましょう。

なんとアメリカは今後の労働者人口が伸び続けます。
おそらく移民政策により、外部からの人口増が増えるとともに、
若年移民がさらに子供を産み、国民数が増加していくのではないでしょうか。

アメリカの覇権は衰退していると言われていますが、
それでもアメリカの存在感が引き続き大きい背景には、
増え続ける人口による経済力の維持がありそうです。

インドネシア、ブラジルは2035年頃をピークに、その後減少していきます。
この時期は、中国より遅く、インドより早い時期に相当します。
両国もそれまでにどれだけ社会インフラを整えられるかに、
今後の社会のサステナビリティがかかっています。
まだ25年ありますが、社会保障制度設計や公共インフラ網の整備には、
長期的な時間がかかることを考慮すると、そうゆっくりもしていられません。

最後にその他の主要各国をみていきましょう。
日本はここに登場します。

赤丸で表記している日本の労働者人口は、1995年頃にピークを迎え、
そのあと急速に減少していっています。
失われた10年、失われた20年という言葉の背景には、
バブル経済の崩壊だけでなく、この人口減少問題も深く関わっているのでは
ないかと個人的には思います。

お隣の韓国や台湾はどうでしょうか。
同様に2015年頃をピークに労働者人口は減少していきます。
タイも同様です。
現在、アジア経済圏を牽引する中国、韓国、台湾、タイは、
一斉に2015年頃から労働者人口は減少に転じていくのです。

ドイツ、イタリア、ロシア、ポーランドも同じく2015年頃にピークを迎えます。
一方、イギリス、フランスは緩やかに今後も増加し続けます。

それに遅れて2040年頃にピークを迎えるのが、
メキシコ、ベトナム、ポーランド、南アフリカ、サウジアラビアといった
新興地域大国です。
あと25年後にはこれらの新興国でも人口問題を抱えていきます。

人口問題については、常に楽観論と悲観論が双方あります。
ですが、基本的には、「国内消費の低下」「国内労働力の弱体化」
「社会保障支出増加による国家財政の悪化」「社会不安の増加」など
不安材料があるため、大きく楽観視はできないのではいかと思っています。

企業の海外進出を考える上でも、国内の人口問題はキーとなります。
GDPの増加、国内消費力、社会の安定性、政府の安定性、市場規模など、
カントリーリスクを考える上で、欠かせない要素です。

ということで、今日はふと気になったことをまとめてみました。

ローデータを添付しておきますので、ご自由にお使い下さい。

世界の労働者人口統計


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