1/24から2学期が始まりました。
サンダーバードでは、1つの学期は、
前半(1st module)と後半(2nd module)に分けられ、
それぞれ期間は6~7週間。
1.5単位の科目は前半もしくは後半だけの履修となり、
3単位の科目は学期を通じて履修していきます。
1つの科目は、週に3時間あります。
多くの科目は1.5時間を月と水、もしくは火と木のように、
週2回クラスがあります。
夜のクラス(18:00~)の場合は、3時間ぶっとしで週1回。
それぞれのクラスは、かなりの量の事前・事後課題が与えられるので、
1週間は目まぐるしく過ぎていきます。
2学期前半の履修内容は、以下の5つです。
■ Global Strategy (必修:1.5単位)
企業のグローバル戦略を短期集中で一気に学んでいきます。
インド系のRamaswamy教授は、
「グローバル戦略を学ぶのに6週間では正直足りない」
と悲鳴をあげていますが、それでもポイントはおさえられるよう、
毎回、多くの読書課題が与えられます。。
彼はとてもスマートな教授で、それぞれのクラスには、
学ぶべきポイントが明確に用意されていて、得るものが多いです。
毎回ケース分析のペーパーの提出を求められるのが辛いですが、
その分、内容が身につきます。
履修のカバー範囲は、
全社戦略から地域戦略、本社‐拠点関係構築、社会との関わり方、
新興国市場進出までと、主要な内容を網羅してくれています。
Session 1—What is Global Strategy?
Session 2—Creating Value in Multinational Business
Session 3—Structuring for Global Reach
Session 4—Managing HQ-Subsidiary Relationships
Session 5—Political and societal influence in global strategy
Session 6—Global strategy: Adding Value in Emerging Markets
Session 7—Pan Regional Strategies: Africa and The Middle East
Session 8—Global Strategy: The BRIC Experience
Session 9—Globalization Strategies of Chinese Enterprises
Session 10—Straddling two worlds: Future Challenges
Session 11—Executing global strategy locally: The Social and Economic dimensions
Session 12—Executing global strategy locally: Cross-cultural and personal dimensions
5名のグループを組んで、最後に自分たちでケーススタディを書き上げるという
課題も与えられています。
僕のグループは、アメリカ、インド、メキシコ、日本という構成です。
■ Regional Business Environment (必修:3単位)
この科目は、アジア、北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカの
いずれかをコースとして選択します。
僕は日本では情報の少ない「南アメリカ」を選択しています。
この科目のゴールは、海外への進出や投資判断ができるよう、
分析ツールを習得していくことです。
ここで得られる分析ツールは普遍的なものなので、
他の地域エリアの分析でも活用していけるそうです。
南アメリカのコースでは、
メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ベネズエラなどの主要国を中心に、
マクロ経済から政府の政策、人口動態や経済情勢、ビジネス文化を、
文献やケーススタディを使って学んでいきます。
サンダーバードの素敵なところは、留学生が多いので、
現地出身の留学生が、講義の内容を豊かにしてくれる点です。
今回のクラスも、総勢50名ほどの中に、
メキシコ、ドミニカ、ホンジュラス、ブラジル、アルゼンチン、チリ、コロンビア
からの留学生がおり、彼らが講義の随所で現地の状況を紹介してくれます。
課題では、自分で業界と進出国を選んだ上で、海外展開分析レポートを書くと
ともに、グループでの分析エッセイ課題も出されます。
グループエッセイの成績優秀グループには、企業の重役たちを前にプレゼンを
する機会が与えられます。
昨年は、インテルの元社長やらなにやらすごい人たちが来てくれたそうです。
■ Global Enterprise – Entrepreneur and Family Business (必修:1.5単位)
起業方法や家族経営について学んでいきます。
ディスカッションより講義が中心で、授業は「退屈」なのが、残念です。
グループでビジネスプランを作り上げることが課題として出されています。
僕のグループは、サウジアラビア、タイ、日本という構成です。
教科書: Hisrich, Robert D., et.al., Entrepreneurship, 8th Edition
(Chicago: McGraw-Hill/Irwin), 2010.
Ernesto J. Poza, Family Business 3e,
(Mason: Thomson Learning Publishers), 2010.
■ Cross Cultural Communication (必修:1.5単位)
ビジネスマネジメントで最も重要とされるコミュニケーション能力を
高める授業です。
サンダーバードはこの手のコミュニケーションの授業が好きで、
2学期の後半にも、Global Negotiationという授業が必修であります。
この授業の主なフォーカスは、
多国籍M&Aや海外事業提携など、異文化の人材マネジメントが必要とされる中で、
具体的な知識を学習してきます。
座学でどこまで習得できるのかは謎ですが、
実際にクラスの中でグループはまさに多国籍なのが良い点だと思います。
ちなみにこの授業でのグループは、アメリカ、インド、中国、日本という構成です。
最終的には、このグループで、M&Aや事業提携について実際の事例についての
ケーススタディを1つ書き上げることが、課題として出されています。
教科書: Thomas D., et.al., CULTURAL INTELLIGENCE: People skills for global business.
BK Publishers, 2010.
■ Global Energy Industry (選択:1.5単位)
はじめて履修する選択科目です。
この授業では、世界のエネルギー産業について学んでいきます。
巷では、風力や太陽光などの再生可能エネルギーの話題が盛んですが、
このクラスでは、石油・天然ガスを中心に扱います。
20年後も、石油・天然ガスなどの化石燃料が、
70%のエネルギー源となっていくからです。
カバー範囲は、石油・天然ガスのビジネスモデルや、
各国政府や社会との関係の変遷、電気自動車など今後の展望など。
ある程度は自分で勉強したことのあったエネルギー業界ですが、
習得する知識は、かなり深い(マニアック?)ところまでやるので、
エネルギー業界に興味のある方は、おもしろいと思います。
選択科目にも関わらず、履修者が50名を超える人気講義です。
この科目でも、グループを組んで、トピックを自由に選んだ、
エネルギー関連の分析レポートが課されています。
僕のグループは、アメリカ、台湾、日本という構成です。
こんなかんじで、ハードな日々が再び始まりました。
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