【アカウンティング】CPAとGAAP


こんにちは。

アカウンティングの授業では、
GAAPに沿ったさまざまな会計原則を勉強しています。

最近、日本の転職現場では、
CPAやGAAPが理解できる経理求人へのニーズが
年々高まってきているようです。

ところで、CPAやGAAPとは何でしょうか。
何か特別な響きがしますが、実際のところを説明します。

まず、CPAとGAAPの言葉を説明します。

■ CPA

これは、Certified Public Accountantの略で、
日本語にすると「公認会計士」です。
アメリカでの公認会計士に限定して、USCPAと言ったりもします。
試験に合格し、各州に登録申請した人だけが、
USCPAを名乗ることができます。

日本で公認会計士というと、監査法人や会計事務所での専門家を
イメージしますが、
アメリカではより幅広くCPAが取得されています。
多くのCPA保有者は、大企業や政府に所属して会計・財務・経営計画などの
中核メンバーとして働いています。
会計システムコンサルタントでCPAを保有している人も多くいます。

■ GAAP

これは、Generally Accepted Accounting Principlesの略で、
日本語にすると「会計基準」です。
より逐語訳をすると、「一般的に受け入れられている会計原則」となります。
CPAと同様に、
アメリカでの会計基準に限定して、USGAAPと言ったりもします。

※求人で、「GAAP保有者」「CPAの知識のある方」「CPA経験者」という言葉を
ときどき目にしますが、これは完全な誤りです。
GAAPは知識であり、CPAは資格ですので、
「GAAPの知識のある方」「CPA保有者」というのが正しい表記です。

さて、このGAAPと日本の会計基準はどのぐらい違うものなのでしょうか。

日本でアカウンティングを学習する場合、たいてい、
「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュ・フロー計算書」の内容を
学習するところからはじまります。

「損益計算書」には、
売上、原価、販管費、原価償却費、営業利益、
営業外損益、経常利益、特別損失などの専門用語があり、
「貸借対照表」には、
資本、売掛金、棚卸資産、固定資産、負債、純資本、
「キャッシュ・フロー計算書」では、
営業活動によるキャッシュ・フローなど、
さまざまな専門用語を習得していきます。

この段階のレベルにおいては、
GAAPと日本の会計基準は基本的同じです。
この基礎学習をアメリカで受けても、
内容はまったくといってよいほど同じ内容になります。

では何が異なるのかというと、細かいルールが違うのです。
当然、国が違うので、税務は異なりますが、
他には、何を売上や売掛金として計上してよいのか、
棚卸資産の計算方法はどのメソッドを使わなくてはいけないのか、
このあたりの詳細スールが異なるのです。

例えば、5年長期でのサービス契約をした場合に、
今期の売上として、

‐ 1年分(総売上/5)だけを計上するのか
‐ 5年分まとめて計上してよいのか

どこまで許容されるのかが異なります。

また、売掛金の貸倒損失について、

‐ 貸倒引当金を引き当てなくてはいけないのか
‐ 貸倒発生時に費用として計上すればよいのか

これも国々の会計基準によって異なります。

このレベルは、おそらく会計を深く勉強した方でないと、
おそらく「何が違うのか」がわからないかもしれません。
つまり、違うは深いレベルで発生し、
大きな会計の構造は同じなのです。
今日、説明したかったのは、この点でした。

余談ですが、日本とアメリカでの会計に、
文化の違いが大きく反映されている点があります。

日本語の「純資産」は、英語では”Net Worth” “Net Asset”という
呼び方が一応ありますが、この名称を使う人はまれです。
一般的には、
“Shareholders’ equity” “Owners’ equity”と呼ばれています。

アメリカ企業は株主利益を尊重し、
日本企業は株主、従業員、顧客、地域など多様な利害関係者との
バランスを尊重する、と言われています。

上記の例にあるように、この違いは、
そもそも「会社は誰のものなのか?」という考え方が違うのです。

日本人の感覚では、財務諸表の中で、株主をイメージするのは、
「株主資本」「配当金」という言葉を見たときです。

純資産の中にある「利益剰余金」を見て、一般的な日本人は、
「企業や従業員が努力して蓄積した利益」ととらえ、
「株主の利益」とはあまりとらえないように思います。

しかし、アメリカでは、純資産はすべて”Shareholders’ equity”です。
企業活動を通じて獲得した利益はすべて、株主のものである、という概念が、
会計にもあらわれているのです。

そのため、アメリカで財務諸表という場合、
「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュ・フロー計算書」に加え、
「利益剰余金計算書(当期利益から配当金等を差し引きし、実際の利益剰余金増減分の
詳細を示したもの)」の4つを指すことが一般的です。

利益剰余金計算書は、英語では、
Statement of Retained Earnings または、
Statement of Owner’s Equity といいます。


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