MBA費用と奨学金・ローン


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こんにちは。

今日は、MBA取得に対して、
一番ネックになる「お金」の話をしたいと思います。

<MBAの費用>

まず、費用はいくらぐらいかかるのでしょうか。

■ 学費

目安として、2年制のMBAで$40,000~$100,000を要します。
学費はビジネススクールの種別によって大きく分類できます。

・州立中堅校のビジネススクール: $40,000~$60,000
・州立上位校のビジネススクール: $60,000~$80,000
・私立準上位校のビジネススクール: $70,000~$85,000
・TOP20クラスの私立ビジネススクール: $80,000~$100,000

また、1年制のMBAでも、$55,000~$65,000ほどの水準です。

■ 健康保険

アメリカ留学では、法律により必ず健康保険に入らなくてはいけません。
年間で$1,000~$2,000ほどです。
アジア・ヨーロッパへの留学では国により強制加入か否かがかわりますが、
加入する場合は保険料は同水準でしょう。

■ 住宅費・生活費

住宅費および生活費は、「寮orアパート」×「都会or田舎」によって変わります。
ニューヨーク、ボストン、ロサンジェルス、サンフランシスコ、ロンドン、パリ、
バルセロナなどは非常に高くなります。
寮の場合は、毎月$500前後、
アパートの場合は、$1,000以上になります。

一方、僕のいるフェニックス近郊やシアトルなど大都市ではないところでは、
寮の場合は、毎月$350前後、
アパートの場合は$600超で広い部屋が借りられます。

また、生活費もかかります。大都市の場合は、物価の影響で20%増ほどになります。

■その他(光熱費、車、自動車保険、電話・ネット料金、書籍等)

その他、書籍を購入したり、授業の一環で旅行にいくことも出てきます。
年間で$300ほどを要します。

また、アパートの方は、光熱費・電話・ネット料金が、
さらに自動車を購入される方はその費用と自動車保険料がかかります。

以上をおおまかに合計すると、概して、

・州立中堅校のビジネススクール: $80,000前後
・州立上位校のビジネススクール: $100,000~140,000
・私立準上位校のビジネススクール: $100,000前後
・TOP20クラスの私立ビジネススクール: $130,000~145,000

ほどの費用が必要です。

この時点で、多くの方は、頭が痛くなってくると思います。
決して「安い」金額ではありません。
ですので、MBA留学は誰にでもすすめられるものではありません。
しかし、MBA留学をする人が後を絶たないのも事実です。
世界という広い視野で考えてみてみましょう。

今後、日本人が相手にしていかなくてはいけない世界では、
多くの人がMBAを取得しにきています。
アメリカの学生は、私費留学が全体の90%ほどを占めています。
アジアの学生は、親の財力を武器に、アメリカに留学に来ています。
インドや中国で話題になっている新興企業の経営陣や子息は、
ほぼ全員がアメリカでのMBAホルダーです。

なぜでしょうか。
MBAを取得したからといって、良いキャリアが約束されるわけではない、
それは事実です。
しかし、日本以上に世界は「学歴社会」です。
世界の経済要人たちは、MBAホルダーというコミュニティを形成し、
閉鎖的に活動を行っているのもまた事実なのです。
インターネット企業の経営者は、MBAホルダーでない人も多くいますが、
金融、コンサルティング、製造業、消費財・サービス、ヘッドハンティング、
日本以外では、これらの業界の管理職層は多くがMBAホルダーです。
社会起業家と呼ばれるひとたちにも、MBAホルダーはたくさんいます。

欧米の多くの学生、アジアの学生の中にも、
借金をしてMBAを取りに来ている人達がたくさんいます。
日本よりはるかに所得水準の低い国の学生が、
私費でローンを組んで学費を工面しているのを聞くと、
彼らの真剣さには心を打たれます。
彼らは皆、MBA留学を、
将来の活躍のための入場券を手にするための「投資」だととらえているのです。

<資金の調達方法>

日本人留学生の最大の資金調達方法は、「公費・社費留学」です。
これは事実です。
過半数の学生が、政府や企業からのスポンサーシップを得て、留学しています。
これは、世界の中では非常にレアな国です。
また、この事実が、
日本人を留学から心理的に遠ざけている理由でもあると思います。

私費留学の学生の資金調達方法で最も多いのは、親の援助です。
全額ではなくとも、親から資金援助を得て、学費を工面しています。
非常に恵まれた環境の方々だと思います。

そうではない学生もたくさんいます。
彼らは、奨学金またはローンを組んで資金調達し、
MBA留学という投資をしています。
奨学金一覧をご覧ください。
MBAを対象にした奨学金の多くは、無償援助です。
数百万円の資金支援を受けたうえ、返済する必要がないのです。

ただ、残念ながら、日本は奨学金環境が充実していない国です。
奨学金を受けられる人数は非常に限られています。
まずは、限られた奨学金を獲得するために、
できる限り多くの奨学金プログラムに申請をしていくことが大切です。
申請の際に、推薦状を要求されることも多くあります。
信頼のおける社会的地位のある方(大学時代の恩師や会社の上司、クラブの先輩等)
に、早めに留学を検討していることを伝えておきましょう。

繰り返しですが、奨学金の受給者は限られています。
奨学金を獲得して、MBA留学している人は多くはありません。
それ以外の人はみな、ローンを組んで資金調達しています。
ローンについての情報をご覧ください。
ローンは教育ローン・学資ローンという形で、
政府関連機関や各種協会、および銀行が提供しています。
通常の融資よりも、低金利で借りられ、さらに
留学期間は元本の返済を延期することができるローンも多くあります。
ローンの条件を早めに理解し、
どのローンを自分が受けられるのかを判断することが重要です。

MBA留学とは投資です。
リターンが得られるかどうかは、
自分の留学成果とその後のキャリアにかかっています。
まさに自己投資です。
ですので、それに見合う方もいますし、そう思わない方もいます。

しかし、上記の内容を「投資」と理解できない方も案外多いように思います。
日本人には起業家精神が欠けていると最近言われています。
それは何も自分自身で起業するだけでなく、
会社員としても社内で新たな事業にチャレンジしていくこと、
これも起業家精神です。
起業家精神にとって大切なのは、投資とリスクをマネジメントする力です。

MBA留学を考えるに際し、
投資とリスクを考えずに最初から放棄してしまうのではなく、
どうマネジメントできるか、ということから、決断していくことが大切であり、
結論がどうあれ、それが将来の自分の起業家精神にもつながっていくのだと、
感じています。

投資に値するか否かを判断するコツは、
約1000万円という留学費用の大きさにとらわれるのではなく、
将来自分が何を目指し、
そのためには、どのような力や人脈が将来必要となり、
そのときいくらぐらいの収入が可能もしくは期待するのか、ということを、
想像し、計算してみることです。
まさに自分のキャリアを題材にしたビジネスプランをつくってみることで、
投資額の大きさに振り回されることなく、
自信をもって投資判断をすることができると思います。


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MBA費用と奨学金・ローン への2件のフィードバック

  1. hirofumid のコメント:

    始めまして。
    MBA留学を検討している者で、
    ブログを拝見させていただいています。

    家賃に関してですが、記事に月50,000$と書いてあるのですが、
    あまりに高すぎませんか?
    (桁間違いだと思っているのですが。)

    瑣末な質問で申し訳ないのですが、
    確認お願い致します。

    • admin のコメント:

      ご指摘ありがとうございます。
      おっしゃるとおりです。訂正させていただきました。
      大変申し訳ございませんでした。

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