こんにちは。
9月からMBAがスタートしたばかりですが、
すでに2012年の就職・転職に向けた学生の活動は
はじまっています。
今回はアメリカの就職・転職活動についてご紹介します。
大まかなスケジュールとしては、
2010.9 MBAスタート
2010.10~12 レジュメ作成、インターンセミナー、企業情報収集
2011.2~5 インターン選考
2011.5~8 サマーインターン
2011.9~12 卒業後の就職・転職活動
2012.5~8 卒業
2012.9 入社
というように、時間が非常にタイト。
なので、入学して学生は、就職・転職活動を同時に始めるのです。
インターンは必要なのか、
という質問がよく出ます。
たとえば、Thunderbirdの過去データでは、
53%の就職希望学生がインターンを利用。
67%の学生がインターン経由で内定を獲得。
76%の企業がインターンを提供。
というように、就職をしたければ、
インターンをしないことは大きなリスクだともいえます。
アメリカには、就職情報を一元的に公開しているようなサイト
はありません。
そのため、おもな活動内容は、
- 年に数回アメリカの大都市で行われるキャリアフォーラムへの参加
ex) NSHMBA, NBMBAA や NAWMBA
- 学校キャンパスで行われるキャリアフォーラムへの参加
- 学校OB・OGに連絡しまくり、面接の機会を獲得
- 直接企業のHPに体当たり
という、行動量がものをいう状況です。
今年は、アメリカも景気が悪く、各社、採用数を減らしているので、
ますますアメリカでの就職は厳しい状況です。
MBAはビジネスマン養成機関でもあるため、
各校はキャリア支援サービスに力を入れています。
どの大学にも、キャリアセンターが存在しており、
レジュメ作成支援、企業情報収集サポート、面接アドバイス、
などを、積極的に無料で提供してくれています。
日本人の活動状況としては、
アメリカで就職・転職活動をする人は少数派です。
日本での就職・転職希望の人は、
日本へ一時帰国をし、就職・転職活動をします。
また、毎年ボストンで3日間日本人向けのキャリアフォーラムも
開催され、全米の日本人学生がこの場に集結。
熱戦が繰り広げられます。
日本企業の多くは、残念ながらMBAというブランドには
あまり興味がなく、
彼らの英語力に魅力を感じて、採用を考えています。
それだけ、日本企業は英語力人材に枯渇しているためです。
注意する点は、英語力だけでは採用されないことです。
通常の「やる気」「職業能力」に加え、英語力があることで評価されます。
なので、MBAで学んだ授業内容より、
それまでに培った仕事内容・結果に焦点を当てたほうが、
リクルーターには響きます。
今年のThunderbirdの結果では、約99%の学生が、
「異業界・異職種」への転職を希望。
これは“高望み”といっても過言ではありません。
どこの国の転職活動でも、「異業界・異職種」への転職成功はまれです。
とくに、不景気のときはなおさらです。
どうしても、「異業界・異職種」にこだわる場合は、明確なストーリーが
必要です。
そのストーリーとは、
なぜ次の会社に入りたいのか、
だけではなく、
なぜ、1社目を選んだのか、そこで何を得たのか、
なぜ、1社目を辞めてMBAをとろうと思ったのか、
なぜ、今回は異業界・異職種への転職を希望するのか、
どのように、1社目で得たことを通じて、次の会社で結果が出せるのか、
ここまで含めた一連のストーリーが必要です。
そしてそのストーリーは前向きな理由で、かつ一貫性があることが
極めて重要です。
準備には十分な時間がかかることが、おわかりいただけると思います。
「異業界・異職種」への転職を希望する学生は、
なおさら、時間がないのです。
最後に個人的な意見ですが、
MBA留学生の就職・転職活動は決して楽ではありません。
ただし、多くのMBA留学経験者が、口をそろえて言うように、
MBA留学は多くの人にとって、大きくプラスに働いているようです。
それは、MBA留学で培う、
英語力と外国人とのコミュニケーションスキル、
そして、ストレス耐性とタイムマネジメント能力は
本人のキャリアにとって、大きく可能性を広げるためです。
MBA留学は、その点で、ハイリスク、ハイリターンの投資といえると思います。
変化を好まない方には、MBA留学はとてもお勧めできませんが、
「大志を抱く方」
「大きな野望を持つ方」
「枠を超えたチャレンジをしたい方」
「自分の人生の舵を、自分で取り続けたい方」
にとっては、
自分の可能性を広げる大きなチャンスだと思います。
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